イングランド紀行(5)
英語のレッスンのワンタームは確か4週間だったと思います。私はここに長く留まったので、クラスも何度か変わった。
小学校、中学校、高校、大学と自分の住む世界が地域から日本へと少しづつ広がっていくのを感じていて、そしてもっと広い世界を見たいなと思っていた。単なる旅行者としてその国を眺めるのではなく、住んでいるという感覚の中でその国の文化と世界をのぞいてみたいなと思っていた。ずいぶんアルバイトもして旅費をためまたが、両親にもお金を出してもらい、すねをかじってイギリスへいくことになった。何も増して両親には感謝しかありません。
この写真は何度目かのクラスで右から3番目は先生でアラン・トンプソン(Alen Thompsom)左手前に座っている女性も先生。右から2番目の女性は菜穂子(Naoko)でアランの後ろにいるマック(Mac Corbi)と数年後に結婚することになる。マックはリヨン(Lyon)に住んでいてこの後、私は訪ねていくことになる。左端の男性はハニヨット(Hanyyotto)といった。インドネシアから来た建築家だった。中心に座っている女性はイタリアから来ていた。
私のイギリスへ来たもう一つの目的はヨーロッパの建築を見ることだった。特にフィンランドのアルバ―・アアルト、スペインのガウディ―、そしてエジプトのピラミッドも見たいと思っていた。
クラスの友達にそのことを告げると、みんな訪ねて来てくれと言って住所を教えてくれた。そしてここで知り合った友達がこれからの旅行をとても豊かなものにしてくれた。これはほんとに思いがけのない幸運であった。