CONCEPT

コンセプト

COMMITMENT 02

素材を生かす

建物の設計は使いやすさ、快適性、経済性を追求することはもちろんのことですが、
素材の持つ持ち味を生かすことでもあります。
昭和8年(1933年)に谷崎潤一郎が書いた陰翳礼賛の中の一節に次の様な文章があります。

お客用の風呂場を純然たる木造にしているが、経済や実用の点からは、タイルのほうが万々優っていることは云うまでもない。ただ、天井、柱、羽目板等に結構な日本材を使った場合、一部をあのケバケバしいタイルにしては、いかにも全体の映りが悪い。出来立てのうちはまだいいが、追々年数が経って、柱や板に木目の味が出て来た時分、タイルばかりが白くつるつるに光っていられたら、それこそ木に竹を接いだようである。

今でこそタイルは材料としての市民権を得ていますが、当時はそうでもなかったようです。ただ日本人の感性の中に材料が年を取った時に出てくる味を
大事にする感性があるようです。様々な材料のなかで、年を重ねた時に
本当に美しくなるような、材料の使い方ができたらいいなと思っています。
木へのこだわり

木へのこだわり

どんな材料にもテクスチャーがあります。もう少し易しい言葉で言うと表情と言ったらいいでしょうか。木の持つ柔らかさ、温かさ、そんなものを活かせたらいいなと思います。

石へのこだわり

私の生まれ育った宇都宮市の大谷地区には大谷石が今でも産出します。
これまでは蔵や塀などに多く使われてきました。フランクロイド・ライトが帝国ホテルに使ったことで大変有名になりました。豊かな表情を持ち、温かみがあり、加工性に優れています。長い年月に耐えることのできるこのような材料も建物に活かせたらいいなと思っています。

大谷石の暖炉
様々な素材

様々な素材

木や石の他にも建築材料として使われる材料は沢山あります紙や竹、プラスチックや金属、タイルやレンガ、加工されたもの、表面がプリントされたものなどたくさんのものがあります。それぞれの材料が求める形や場所、そういったことを探りながら、それぞれの材料を生かせていけたらいいなと考えています。